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The Miscellany

脱力おばさんの思い出話やつまらない日常を綴るブログ

置いてきぼりの記憶

田んぼ

日本の田舎

母の実家は、隣の家まで、子供の足で歩いて5分かかるような、ド田舎にあった。
最寄りの駅からは、タクシーで30分くらいかかったような気がする。

田舎の家というのは、散らかっていても、その「程度」とか「質」は、都会のマンションとは、ぜんぜん違う。
洗面台の両脇のあらゆるところに、クモの巣が張っているとか、そういう感じなのである。
今思えば、どうして誰も、クモの巣を取らなかったのかと、思うけれども、わからない。

祖母の真っ黒な顔

今でもはっきり覚えているのは、半分農婦だった祖母の、真っ黒な顔である。
真っ黒な顔をして、汚れたかっぽう着を着て、両手を後ろに組んで、ニコニコしていたというのが、その祖母だったな。
今は、田舎の女性のほうが、がっちりとお化粧をしていたりして、日焼け対策には、熱心なのかもしれないが、祖母には、日焼け対策をしたという形跡は、ゼロだった。

裏山

裏には、小さな山があって、盆や正月にイトコたちが集合すると、みんなでそこに登った。
つくしを取った記憶がある。

ある寒い朝、起きると、誰も居なくて、ストーブのそばにいた祖母が、みんなはもう山へ行ったと言った。
どうして起こしてくれなかったのだろうと、ずいぶん恨めしい気持ちになった。

帰る日になると、どうしてももう一度だけ、山に登りたいと、思ったことを覚えている。
どうしてあの山に登ることが、そんなに楽しかったのかは、よくわからない。
大人が抜きで、子供だけで、秘密の何かをしているというような、そんな気分が、気に入っていたのかもしれない。

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